2015年3月22日日曜日

村上さんのところ

読者の質問に村上春樹が答える
村上さんのところ

毎日更新を楽しみにしています。



わたしは18歳の夏、
TVでピーコ(双子の)が


「年取ったら、本をたくさん読むことが
難しくなるかもしれないのよ!
若いうちに読んどきなさい!」


的なことを言っていて。


なるほど。と思い、
本をあえてたくさん読むことにしたんです。



学校の図書館で本を借り、
1ヶ月で20冊以上読んでいました。

でとりあえず借りた内の1冊が、村上春樹だったんですよね。


なんかよくわからんが
世界観に溺れそう。
そのトリップ感が気持ち良くて、
購入して繰り返し読んだりしていました。

ねじまき鳥クロニクルとかね。


海辺のカフカまでは読んでいて
それから自然と遠ざかっていました。



でもこの質問サイトをきっかけに、
また読んでみようかな、と。


村上春樹の答えがシャープなんですよね。


3月21日
「自分に正直にいきている気がしない」という質問に対して
           ↓

【答え】
人はみんな、それぞれに役柄を与えられて生きています。
その役柄をこなすことと、自らに正直であることは必ずしも一致しません。
というか、一致しないことのほうが多いかもしれません。
人は多かれ少なかれ、その不一致をうまくすり合わせながら生きています。
でもときどき、そのすり合わせに疲れてしまいます。それはよくわかります。

じゃあ、自分に他にどんな役柄の選択肢があるのか? 
普通の場合、あまりないですよね、たぶん。
だとしたら、与えられた役柄を不足なくこなしている自分をできるだけ
客観的にテクニカルに評価し、愛する(あるいはいとおしむ)ように
つとめるしかないんじゃないでしょうか。
それを一つの個人的達成として捉えるというか。
自らに正直な自分だけを愛していると、人生はいささか薄く、
一面的になっていくんじゃないかという気がしなくもない。
僕に言えるのはそれくらいです。
いや、私はそんなすり合わせに終始する生き方はいやだ、
もっと自分に正直に生きたいと言われたら、僕にもなんとも言いようはありません。
それはまったくの正論ですから。









0 件のコメント:

コメントを投稿